下地電極基板(ZrO₂)

金属であるジルコニウム(Zr)の酸化物である二酸化ジルコニウムはジルコニアとも呼ばれ、高い融点をもつ物質として知られていますが、結晶構造としては、空間群P4s/nmcに分類されるDitetragonal dipyramidal構造をとります。このピラミッド構造は上層の材料の格子定数に合わせるように変形し、上層材料の単結晶化に寄与しています。これがKRYSTALの単結晶技術のキーテクノロジーとなっています。
製品用途
下地電極膜
金属であるジルコニウム(Zr)の酸化物である二酸化ジルコニウムはジルコニアとも呼ばれ、高い融点をもつ物質として知られていますが、結晶構造としては、空間群P4s/nmcに分類されるDitetragonal dipyramidal構造をとります。このピラミッド構造は上層の材料の格子定数に合わせるように変形し、上層材料の単結晶化に寄与しています。これがKRYSTALの単結晶技術のキーテクノロジーとなっています。
下地電極膜
抵抗が低く、薄膜化が容易なため、圧電素子の成膜時に電極としてよく使用されています。お客様からのご指定により、ZrO₂上にPt膜を成膜したものを提供いたします。
下地電極
ルテニウム酸ストロンチウムSRO(SrRuO₃)は強磁性体金属酸化物の一種でRuddlesden-popper型化合物です。結晶構造はペロブスカイト型構造をとり、Pt膜上に成膜することによって、膜安定性を向上させます。KRYSTALの標準仕様の下地電極膜に使用されています。
下地電極
KRYSTAL製ジルコン酸チタン酸鉛(PTZ)薄膜の2種類ある製品のうちの1つでアクチュエーター用途に特化して開発されました。
高いd定数と耐電圧性を持ちながら、低い誘電率を実現した、バランスを取った仕様のPZTです。逆圧電効果を利用されるような用途向けに設計されています。
各種デバイスにおけるアクチュエーター用途
KRYSTAL製ジルコン酸チタン酸鉛(PTZ)薄膜の2種類ある製品のうちの1つでセンサー用途に特化して開発されました。
高いc軸配向性を持ち、比誘電率を140以下まで下げることで、歪みによって発生する電荷量の向上を狙った仕様になっています。
圧電効果を利用されるような用途向けに設計されています。
各種デバイスにおけるセンサー用途
お客様のご要望により、PZT膜の上に上部電極として、Pt膜やSRO/Pt膜を成膜して納品いたします。
上部電極付きカンチレバーなど
PZT膜は優れた特性を示し、様々な用途に利用されていますが、その一方で材料に鉛成分が含まれているため、近年の環境や健康への影響の観点から使用が制限される場合があります。KRYSTALでは、鉛を使わず、PZT膜と同等以上の特性を実現する物質の開発に取り組んでおります。例えば、BTO、ALN、LaNbO₃、LaTiO₃、KNNといった圧電膜の単結晶化にも既に成功しています。今後も絶えず新たな材料開発に取り組み、お客様からのニーズにお応えします。
RFフィルタなど
KRYSTALの単結晶化技術を使った新たな製品開発に取り組んでまいります。新たな材料については、今後その都度、ご紹介致します。
今後の展開にご期待ください。
アドバンストマテリアルテクノロジーズ株式会社