
弊社は、MEMS向け成膜事業を行ってきました。MEMSは、自動車や情報・通信機器など、すでに多くの製品・場所で使用されています。特に圧電薄膜による圧電MEMSは、それまでのMEMSに比べて小型化・高機能化が進み、その用途も拡大しています。
これまで培ってきた成膜技術に加え、圧電薄膜の単結晶化によって、より汎用性の高い、高電圧の圧電MEMSの開発・製造が可能となりました。単結晶化技術がお客様の課題を克服し、これまで不可能とされてきた機能を実現します。
弊社は、MEMS向け成膜事業を行ってきました。MEMSは、自動車や情報・通信機器など、すでに多くの製品・場所で使用されています。特に圧電薄膜による圧電MEMSは、それまでのMEMSに比べて小型化・高機能化が進み、その用途も拡大しています。
これまで培ってきた成膜技術に加え、圧電薄膜の単結晶化によって、より汎用性の高い、高電圧の圧電MEMSの開発・製造が可能となりました。単結晶化技術がお客様の課題を克服し、これまで不可能とされてきた機能を実現します。
単結晶化技術の最大の特徴は、広いプロセスマージンであり、それを支えるキーテクノロジーが独自のバッファー層です。バッファー層が自ら形状変化することにより、基板と圧電薄膜の結晶格子のズレを補正し、残留応力の少ない単結晶化を実現させています。さらに、高度なプラズマ制御により、同一組成の材料であっても、用途に合わせた特性のチューニングを可能としています。
基本的な膜構成で作製された圧電体は、以下の特徴を持ちます。
これらの特徴は圧電体として知られるジルコン酸チタン酸鉛(PZT)だけでなく、チタン酸バリウム(BTO)をはじめ、多くの材料に適応できます。原材料のSi基板は一般的な(100)配向品を標準としていますが、他の配向でも以下の特徴を持ちます。
これらのプラットフォームを提供し、お客様にとって最適な組み合わせを提案します。
微小で三次元的構造を持つMEMSは、世界的にすでに多くの場所で使用されており、拡大の一途をたどっています。これまでは静電方式が主流でしたが、近年はより高い特性を達成できる圧電薄膜を使ったMEMSデバイス(圧電MEMS)の採用が進んでいます。圧電MEMSは、圧電薄膜がデバイスの特性を大きく左右します。圧電薄膜に単結晶を使用することにより、さらに高いデバイス特性を引き出すことが可能になります。
弊社が提供するプラットフォームの一つがジルコン酸チタン酸鉛(PZT)薄膜です。圧電薄膜としてもっとも高性能、かつ応用分野の広い素材の一つとして注目されています。これまで単結晶化の研究報告はされていたものの、生産性と安定性を両立し、事業化できたのは弊社だけです(2020年5月現在)。さらに用途に合わせた、特性の異なるラインナップ化も実現しました。お客様の圧電MEMSの展開に最適なソリューションをお届けします。
作成したPZT薄膜の大きな特徴として、以下が挙げられます。
この特徴を活かし、特性の異なる2種類の標準膜を用意しています。
弊社の強みはプラズマ制御による膜特性のカスタマイズです。これらの標準膜を評価していただいた上でお客様に最適なPZTソリューションを提供します。
これまでのDLC成膜で培ったプラズマ制御技術と無機結晶制御技術とを融合させ、合成が極めて難しいとされた単結晶PZTの製法を確立しました。様々な半導体プロセスに適応でき、加えて既存多結晶材料と比較して著しく高い特性を示します。
弊社の単結晶化技術のキーテクノロジーは、バッファー層のうち、特にジルコニアの持つ形状にあります。プラチナやジルコニアの界面では、微小なピラミッド(ナノピラミッド)構造が形成され、連続的かつ規則的に並んでいます。その理由として、Tetragonal(正方晶系)構造のジルコニアが、P42/nmcの空間群に分類される Ditetragonal-dipyramidal(正方晶系)構造をとりながら結晶成長するためと考えられています。
このナノピラミッド構造は、圧電材料の結晶格子に合わせて、自ら格子を変化させる「可変するピラミッド」として振舞います。弊社では実際に、異なる圧電材料を成膜する際に、構造が変化していることを確認しています。一般的には、格子整合を目的としてバッファー層が使用されますが、弊社技術ではバッファー層そのものが上下の膜に合わせて変化することにより、自然に配向が制御されるのです。ナノピラミッド構造のおかげで、より幅広いプロセスへ対応できるようになり、結果、様々な材料の単結晶化が可能になりました。
アドバンストマテリアルテクノロジーズ株式会社